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    SSILとNTT Com、ビジネスアイデアコンテスト「衛星データ活用アワード2024」受賞発表

    ~最優秀賞は『人工衛星データと転移学習を用いた広域ブルーカーボンポテンシャルの推定サービス』~

     宇宙サービスイノベーションラボ事業協同組合(以下 SSIL)とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)は、衛星データを活用したグリーン分野に係る課題解決アイデアを募るビジネスコンテスト「衛星データ活用アワード2024」(以下 本プログラム)の受賞者を発表しました。※1

     本プログラムでは事業化を目指すベンチャー企業、個人、学生、異業種等、宇宙業界関係者に留まらず幅広く応募を募り、応募の中から優秀なアイデアを2件選出しました。最優秀賞は、株式会社ME-Lab Japanの『人工衛星データと転移学習を用いた広域ブルーカーボンポテンシャルの推定サービス』となりました。


     なお、本プログラムは国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構および経済産業省主催の「NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earth」※2と共同開催しており、NTTグループ各社などが展開する宇宙ビジネスブランド「NTT C89」※3、およびGXソリューションブランド「NTT G×Inno」※4の取り組みの1つです。


    1.本プログラムの概要

     本プログラムでは、グリーン分野で衛星データを活用する事業アイデアを募集しました。また、優れたアイデアを有する個人・企業などを表彰し賞金を授与することで、事業化を支援します。アイデア募集のテーマは、NTT Comによる協賛企業テーマと共通テーマがあります。


    【本プログラムのウェブサイト】

    https://ssil.tech/satellite_data_award_2024.html


    2.受賞アイデア

    ◯最優秀賞:『人工衛星データと転移学習を用いた広域ブルーカーボンポテンシャルの推定サービス』(株式会社ME-Lab Japan)

     人工衛星を用いたブルーカーボンプロジェクト※5の適正地を推定するシステムを開発するアイデア。人工衛星から取得できる広域の環境情報(海水面温度、降水量、クロロフィルa濃度、地形情報、波高情報など)とAI技術を用いることで環境条件的にブルーカーボンプロジェクトに適した地域を推定するソリューションを開発する。

     適正地をステークホルダーに情報提供することで、ブルーカーボンプロジェクトの数と規模の拡大を実現し、ステークホルダーが参入したくなる魅力的な市場形成に貢献する。


    <アイデアの概要イメージ>


    <受賞時の様子>


    ◯審査委員特別賞:『衛星データを使用した3Dマップ構築によるペロブスカイト太陽電池の発電量シミュレーション』(エムシーデジタル株式会社)

     ペロブスカイト太陽光発電※6の導入を検討している家庭や企業向けに、投資対効果を簡単に把握するための発電量予測システムを開発するアイデア。衛星データと機械学習を活用し、特定の建物の屋根や壁面の日照条件を考慮した発電量予測モデルを構築する。発電ポテンシャル(投資効果)を正確に算出するとともに、運用時のインバランス料金の低減を通じて、企業のペロブスカイト太陽電池採用促進に貢献する。

     

    <アイデアの概要イメージ>


    <受賞時の様子>



    3.審査について

     一次選考、最終選考いずれも下記の審査項目に基づき、審査員(NTT Comおよび株式会社NTTドコモ※7の宇宙、GXに関する有識者 計6名で構成)による審査を実施しました。



    4.今後の展開

     SSILとNTT Comは本プログラムの開催を通して、衛星データの活用可能性や新たなユースケースを見出し、宇宙ビジネスの拡大に貢献します。

     また、NTT Comでは、今回選出した受賞者や応募者と宇宙やGXに関する協創ソリューション実現に向けた検討を行い、受賞アイデアのテーマとなっている「ブルーカーボン」や「ペロブスカイト太陽光発電」など新領域のビジネス拡大を目指します。

     NTTComではGreen Natural Credit※8(カーボンクレジットプロジェクト)を提供しております。ME-Lab Japan社との連携により、ブルーカーボン分野におけるプロジェクトを一貫して支援することが可能となります。カーボンクレジットビジネスの拡大に向けて、今後協業の可能性を検討していきます。

     ペロブスカイト太陽電池では、ビルの壁などを活用した太陽光発電が可能となるため、より環境に配慮した発電ができ、スマートシティに貢献することが期待されます。NTT Comでは、サステナブルなスマートシティ・スマートビルの実現に取り組んでおり、今後活用の可能性を検討していきます。


    ※1:NTT Comは本プログラムの協賛企業として参画しています。

    ※2:「NEDO  Challenge, Satellite Data for Green Earth」の詳細は下記URLをご参照ください。

    https://space-data-challenge.nedo.go.jp/

    ※3:「NTT C89」は「NTT CONSTELLATION 89  PROJECT」の略称であり、社会へのソリューション提供を通じて宇宙関連事業の拡大および宇宙産業全体の発展に貢献していく取り組みです。

    URL:https://group.ntt/jp/aerospace

    ※4:「NTT G×Inno」は「NTT GX(Green Transformation)× Innovation」の略称であり、社会へのソリューション提供を通じてGX分野でInnovation(変革)をおこし、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献していく取り組みです。

    URL:https://group.ntt/jp/group/nttgxinno

    ※5:ブルーカーボンプロジェクトとは、沿岸および海洋生態系(例:マングローブ林、海草藻場、塩性湿地など)において、二酸化炭素を吸収・貯留する機能を活用し、気候変動緩和に寄与する取り組みの総称です。これらの生態系は、陸上の森林に匹敵する炭素貯留能力を持つとされ、保護・再生を通じた温室効果ガスの削減に加え、生物多様性の保全や沿岸地域の防災・減災にも貢献します。

    ※6:ペロブスカイト太陽光発電とはペロブスカイト構造という特殊な結晶構造を持つ物質を用いて作られた太陽電池を利用した発電方法です。軽量で柔軟性が高いことが特徴で壁面設置が可能なため環境問題や土地不足の課題をクリアしつつ急増する電力需要に対応が可能です。

    ※7:株式会社NTTドコモはNTT Comの関連企業として応募審査に参画しています。

    ※8:Green Natural Credit とは、カーボンクレジットの創出と販売を支援するプロジェクトの総称、またはその構想を指します。


    *「NTT C89」は、日本電信電話株式会社の商標です。

    *「NTT G×Inno」は、日本電信電話株式会社の登録商標です。


    関連リンク

    ニュース 2024年7月12日:SSILとNTT Com、ビジネスアイデアコンテスト「衛星データ活用アワード2024」を開催

    https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0712.html

    NEDO Challenge, Satellite Data for  Green Earth

    https://space-data-challenge.nedo.go.jp/

    “NEDO  Challenge”「NEDO懸賞金活用型プログラム」 プログラムの最終選考会・表彰式の観覧者募集を開始しました

    https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101797.html

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