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    「アプレット領域分割技術」を活用したNTT ComのSIMが 非対面決済向けクラウド型決済端末でトップシェアのアイティアクセスのクラウド型決済端末に採用

    ~機微情報をSIM内で処理することで高セキュリティな端末を低コストで開発可能に~

     ドコモグループの法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開するNTTコミュニケーションズ株式会社(以下  NTT Com)は、「アプレット領域分割技術」を活用したSIM(以下 本SIM)を開発し、パートナー企業との共創などによるユースケースの創出に取り組んできました。※1

     このたび、本SIMがアイティアクセス株式会社(以下 アイティアクセス)より2024年4月より販売開始されるクラウド型決済端末に採用されました。本SIMを通じ、堅牢性が求められる決済端末のセキュリティ対策にかかるコストを削減することで、アイティアクセスのスケーラブルなビジネス展開および社会全体におけるキャッシュレス決済の普及に貢献します。

    <図1.クラウド型決済端末のイメージ>


    1.背景

     アイティアクセスは、決済情報やセキュリティ対策機能をサーバー側に持たせたクラウド型決済端末※2を自動販売機を中心に12万台展開しており、非対面決済向けクラウド型決済端末でトップシェアの企業です。※3

     電子マネーや二次元コードを用いたキャッシュレス決済の需要増加に伴い、決済端末の市場は急速に成長しています。一方、決済に関わる機微な情報を取り扱うために決済端末には厳しいセキュリティ対策要件がガイドラインなどで規定されています。一般的には決済端末内に機微情報を保管するための堅牢な保存領域を用意しデータの保管や処理を行いますが、この領域を開発することにコストがかかることが、スケーラブルなビジネス展開を阻む要因となっていました。


    2.本SIMの導入形態と効果

     NTT Comはアイティアクセスとともに、本SIMを活用し従来、決済端末内の保存領域に保存していた機微情報を本SIMのアプレット領域に保管し必要なときにサーバーとのやり取りを行う仕組みを開発しました。

     アプレット領域を活用することで、保存領域内で機微情報を処理する場合と同様のセキュリティレベルで機微情報の処理が可能となります。これにより、本来は決済端末自体に設ける必要があった保存領域が必要なくなり堅牢化の範囲が限定されるため、決済端末の製造コストを下げる効果が得られました。


    <図2.アイティアクセスの新決済端末>


     本SIMは、SIMの内部に通信以外の情報を書き込めるアプレット領域と、通信するために用いる通信プロファイル領域を設けており、この2つを完全に分離して管理することができます。

     アプレット領域は、耐タンパ※4で守られたセキュアな領域です。「アプレット領域分割技術」によりユーザーはアプレット領域を自由に利用ができるため、機微情報をSIM内の安全な領域で処理することが可能になります。

    <図3.NTT Comのアプレット領域分割技術>

     

    3.エンドースメント

    アイティアクセス株式会社 FT事業部 取締役  増田  修一氏

     アイティアクセスは、このたびの発表を心より歓迎いたします。

    IoT機器のセキュリティの重要性がますます強く求められるなか、NTTコミュニケーションズによる「アプレット領域分割技術」と弊社の「決済・認証技術」の組み合わせが、キャッシュレス化を加速するとともに新なサービスを創出するものであることを確信しております。

    今後もNTTコミュニケーションズ様とのパートナーシップを強化していきながら、お客さまへの決済インフラの安定的な提供とともに付加価値ソリューションを展開してまいります。


    4.今後の展開

     アイティアクセスでは今後本SIMを活用したクラウド型決済端末の20万台規模での展開を計画しています。

     NTT Comでは「アプレット領域分割技術」を搭載した新しいSIMのユースケースを、パートナー企業との連携・共創により拡大していきます。IoT向けのデバイスメーカーやプラットフォームサービス事業者、アプリケーション事業者など、大規模なIoTサービスを運用しているお客さまに便利にご利用いただくため、機能拡充によりSIM利活用の高度化・省力化に取り組んでいく予定です。

    <拡充予定の機能>

    (1)アプレットコンソール    

    アプレット搭載SIMを一元的に管理するプラットフォーム機能です。アプレットで収集したデータによる動態監視やお客さまシステムとのAPI連携などを実装する予定です。

    (2)アプレットOTA※5

    アプレット搭載可能SIMに対し、遠隔からアプレットを更新する機能を実装予定です。

     

     

                  

    NTTドコモ、NTT  Com、NTTコムウェアは、ドコモグループの法人事業を統合し、法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開しています。「モバイル・クラウドファースト」で社会・産業にイノベーションを起こし、すべての法人のお客さま・パートナーと「あなたと世界を変えていく。」に挑戦します。

    https://www.ntt.com/business/lp/docomobusiness.html?rdl=1


     

    NTT Comは、事業ビジョン「Re-connect X(R)」にもとづき、お客さまやパートナーとの共創によって、With/Afterコロナにおける新たな価値を定義し、社会・産業を移動・固定融合サービスやソリューションで「つなぎなおし」、サステナブルな未来の実現に貢献していきます。

    https://www.ntt.com/about-us/re-connectx.html


     

    「Smart Data Platform」は、データ利活用に必要な収集・蓄積・管理分析におけるすべての機能を、ICTインフラも含めてワンストップで提供し、データ利活用によるDX実現を加速させるプラットフォームです。詳しくは下記Webサイトをご覧ください。

    https://www.ntt.com/business/sdpf/



    ※1:NTT Comはアプレット領域を活用し、1枚のSIMで自律的に接続先キャリアを切替えられる「Active Multi Access SIM」を2024年1月に提供開始しています。

    ・報道発表「幅広いIoT端末でキャリア冗長を実現できる「Active  Multi-access SIM(TM)」の商用提供を開始」(2024年1月31日) 

    https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0131.html

    ・報道発表「日本初 幅広い端末でキャリア冗長を実現できるIoT向けSIMを開発、トライアル提供開始」(2023年3月28日)

    https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2023/0328.html

    ※2:決済処理やセキュリティの仕組みを専用のサーバーに用意し、ネットワーク経由でアクセスして決済処理を行う端末です。

    ※3:2024年3月現在、当社調べ

    ※4:耐タンパとは、機器や装置、ソフトウェアなどが不正アクセスや改ざんから守られる能力のことです。

    ※5:OTA(Over-the-Air)とは、無線通信を経由しデータを送受信することで、ソフトウェアの更新などを行う際に利用されています。

     

    【関連リンク】

    ・「IoT Connect Mobile(R)  Typs S」

    https://www.ntt.com/business/sdpf/service/icms.html 

    ・導入事例

    https://www.ntt.com/business/case-studies/ai-iot/icms/ita.html




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