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堅牢・小型・長寿命！リードスイッチの課題を解決する TMRセンサIC「S-5701 Bシリーズ」を発売！

～動作時消費電流わずか160nA、超低消費・高磁気感度の小型磁気センサIC ～

2021年3月31日 10:00

　エイブリック株式会社（代表取締役社長：石合信正、本社：東京都港区、以下「ABLIC」)は本日、動作時の消費電流がわずか160nAという超低消費電流、高磁気感度、長寿命の表面実装タイプのTMR（Tunnel Magneto Resistance: トンネル磁気抵抗)センサIC「S -5701 Bシリーズ」を発売しました。

　一般に電子錠の開閉検知などに使用される磁気センサには、検知方式の違いにより主にリードスイッチ、MR(Magnetic Resistance: 磁気抵抗)センサIC、ホールセンサICの3種類があり、前者2種類は水平方向、ホールセンサICは垂直方向の磁場を検知します。なお、今回発売したTMRセンサIC「S -5701 Bシリーズ」はMRセンサICに含まれます。

　TMRセンサIC「S-5701 Bシリーズ」はMRセンサICの一種ですが、他のMRセンサICであるAMR(Anisotropic-Magneto-Resistive、異方性磁気抵抗)センサICやGMR(Giant Magneto Resistive、巨大磁気抵抗)センサIC などと比べ、特に高感度、低消費電流(160nA)を特徴としており、従来のリードスイッチの課題を解決する画期的な製品です。

　これまでABLICが製造・販売してきた垂直方向の磁場を検知するホールセンサICに加えて、水平方向の磁場を検知するTMRセンサICの新製品「S-5701 Bシリーズ」が「Small Smart Simple」な製品ラインナップに加わったことにより、リードスイッチの置き換えを所望するお客様を含め、さらに幅広いお客様にご提案が可能となりました。

　ABLICはさらにスマートなIoT社会の実現に向けて、これからも価値ある製品の提供に努めてまいります。

【S-5701 Bシリーズの主な特長】

1.電源電圧3.3V時平均消費電流160nAを実現。一般的なAMRセンサICと比べ約6分の1程度の低消費電流を実現

最適な電源制御アルゴリズムによりTMRセンサICの低消費電力特性を最大限に活かし、電源電圧3.3V動作時の平均消費電流をわずか160nAに抑えることを実現。

これはCR2025などのリチウムコイン電池の自己放電量に迫る低消費電流で、多くのバッテリ駆動機器のバッテリ交換作業の頻度を低減することに役立ちます。

2. 動作電圧範囲1.7～5.5V、動作温度範囲-40℃～125℃と、幅広い動作環境に対応

S-5701 Bシリーズは、動作電圧範囲が1.7Vから5.5Vと広いため、1.8V電源、3V電源、5V電源のシステムそれぞれに製品を切り換えること無く対応できます。また、リチウム一次電池やリチウムイオン電池の電圧をサポートしており、本製品の電源用にリニアレギュレータなどを用意する必要はありません。

また動作温度範囲も-40℃から+125℃と幅広く、一般的な民生機器のみならず、直射日光にさらされる機器や工場内の装置の開閉センサとしても活用可能です。

3. 超薄型TSOT-23-3Sパッケージを採用

ガルウィング形状のリードを持ちながら、厚さわずか0.8mm max.と非常に薄型のTSOT-23-3Sパッケージを採用。セキュリティセンサなどのデザイン自由度の向上に大きく貢献します。

またリードスイッチからの置き換えでも振動、衝撃に対する耐性が向上し、使いやすさを提供しています。

4.高磁気感度BOP=1.0mT品を用意

TMRセンサICは感磁部が1mm以下のため、リードスイッチを使用していた場合と比較して小さい磁石を使用することが可能です。さらに高感度なTMRセンサICを活かして、高磁気感度BOP=1.0mT品を用意しました。組み合わせる磁石をさらに小型化することができ、セキュリティセンサなどのデザイン自由度の向上に大きく貢献します。

合わせて一般的な磁気感度3.0mT品も用意しており、お客様のニーズに合わせた製品を選択いただけます。

【主な仕様】

・検知極：両極検知

・磁気感度： 1.0mT または 3.0mT

・動作周期： 100ms

・動作電圧範囲：1.7～5.5V

・動作温度範囲：-40℃～125℃

・搭載パッケージ

　- TSOT-23-3S (2.9 x 2.8 x 0.8 mm)

*詳細は販売窓口までお問合せください

【用途】

・リードスイッチ置き換え