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    香川元太郎の最後の絵本『お城の迷路』1/27発売 330万部突破の「迷路絵本」シリーズ20周年目前で作者急逝

    2025年1月27日 10:00
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    株式会社PHP 研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2025 年1 月27 日に『お城の迷路――世界をめぐり宝をとりもどせ!』(香川元太郎・香川志織 作・絵/税込1,650 円)を発売しました。本書は、2005年3月発刊『時の迷路』からスタートした「迷路絵本」シリーズの第21作目となる最新刊です。当シリーズの累計発行部数は338万部を超え、2025 年3 月には20 周年を迎えます。その直前の昨年12 月12 日、作者の香川元太郎氏が65歳で急逝されました。『お城の迷路』は、精巧な「迷路」と「かくし絵」で迷路ファンを20年にわたって楽しませてきた香川氏の「最後の絵本」です。

    ■きっかけは歴史考証イラストレーターである作者が息子のために描いた迷路

    香川元太郎氏は、愛媛県松山市の細い路地が入り組んだ「迷路のような」旧市街で育ちました。小学生の頃は、父親がかまぼこ板で作ってくれた積み木で迷路遊びをすることが好きで、次第に日本の城郭や歴史に興味を持つようになりました。その後、城をはじめとする歴史考証のイラスト作家として独立し、その作品は歴史雑誌や書籍、教科書に数多く掲載されています。かくし絵・迷路制作を本格的に手がけるようになったのは、息子のために描いた作品がきっかけです。自作の迷路に夢中になるわが子たちを見て、「ほかの子どもたちにも楽しんでほしい」と、PHP研究所に企画をご提案いただいた『時の迷路』がヒット。1年に1冊のペースで発刊を続ける人気シリーズとなりました。日本国内のみならず、アメリカ、中国ほか5 ヵ国でも翻訳出版されています。

    ■専門分野である「お城」が最後のテーマとなる

    『時の迷路』以降、香川氏は歴史ジャンルにとどまらず、博識さと持ち前の好奇心を発揮して、「乗り物」や「昆虫」といったテーマの迷路絵本を発表してきました。そして、最新作のテーマは「お城」です。香川氏の専門分野として、これまで幾度となく候補に挙がったテーマを、20周年イヤーの新作として満を持して選びました。思い入れのあるテーマだけに、アイデアが次から次へと出てくるため、創作にはいつも以上に時間がかかりましたが、その分充実した内容になりました。
    迷路シリーズも、とうとう20周年! 続けられたのは、読者のみなさんが楽しんでくださったおかげです。ありがとうございます!!
    作者として、苦労してきたのはテーマ選びです。始めは香川元太郎が専門にしていた歴史テーマで『時の迷路』を作り、その後は、「昆虫」や「宇宙」「乗り物」など、色々な題材に挑戦してきました。10年続けた後は、娘の香川志織も制作に加わって、発想の幅を広げてくれましたが、いつもテーマには悩んでいます。――(中略)――さあ、次は何の迷路を作ろうか? どんな遊びを入れようか? 読者の皆さんからもよくヒントをいただいています。アイデアがあったら、ぜひ教えてくださいね!
    これからも、迷路シリーズをよろしくお願いいたします!(香川元太郎)

    ■20年読者に愛され続けるポイント

    迷路絵本シリーズの特長は、細密なイラストと、迷路やかくし絵、クイズなどたくさんの遊びが、一冊で何度も楽しめる点にあります。

    ●細密で美しいイラスト
    歴史考証イラストレーターである香川氏が、1枚1枚事実確認をしながらていねいに描き下ろした、細密で美しいイラストは見ごたえたっぷりです。 

    ●遊びながら歴史や自然を学べる
    迷路とかくし絵探しを楽しみながら、歴史や自然について学ぶことができ、知識や観察力が身につきます。今回は、テーマが「お城」ということで、その背景となった文化なども描き込み、当時の風俗や社会についても、遊びながら学べる一冊となりました。

    ●子どもだけでなく、大人も楽しめる
    子どもより大人のほうがてこずることが多いかくし絵は、頭をやわらかくし、脳の活性化にも役立ちます。
    本文「中世ヨーロッパ」
    本文「中世ヨーロッパ」

    ■イベントやフェアも開催

    香川元太郎氏の長女で迷路絵本シリーズを共に手掛ける、香川志織氏が2月に台湾を訪れ、台北国際ブックフェアでの講演をはじめ、現地のイベントに参加します。国内では、大分市美術館で4月4日(金)より開催予定の原画展や、全国の書店で「迷路絵本」シリーズ20周年フェアを4月より開催します。
    これまでに迷路絵本シリーズを手に取ってくれた子どもたちはもちろん、この先も、国内外の多くの読者が香川元太郎氏の作品と出合うことができるように、PHP研究所はこれからも迷路絵本シリーズと、その魅力をお届けしてまいります。

    ■第一弾『時の迷路』はスマホ向けにリリース決定

    シリーズ第一弾『時の迷路』のゲームアプリが1月末にリリースされます。
    ゲームタイトル:時の迷路
    価格:無料(広告あり/ゲーム内課金あり)
    対象OS:iOS(iPad OS)12 以上/Android 13 以上)
    発売元:株式会社ドリームオンライン

    ■著者プロフィール

    香川元太郎氏
    香川元太郎氏
    香川元太郎(かがわ・げんたろう)
    1959年、愛媛県生まれ。武蔵野美術大学大学院修了。
    かくし絵・迷路イラストを制作するほか、歴史考証イラストレーターとして歴史教科書などに多数の作品を描く。『歴史群像』(ワン・パブリッシング)では毎号、城の復元イラストを発表。2023年、日本城郭文化特別賞受賞。
    著書に、算数絵本「かずの冒険」シリーズ(小学館)などがある。城に関する著書も多い。また、日本画家として複数の教室で講師を務めている。
    香川志織氏
    香川志織氏
    香川志織(かがわ・しおり)
    1991年、埼玉県生まれ。女子美術大学美術学科(日本画専攻)卒業。
    著書に、香川元太郎との共著で『おもちゃの迷路』以降の迷路シリーズ(PHP研究所)、『光の杖』(河出書房新社)などがある。

    ■書誌情報

    『お城の迷路』書影
    『お城の迷路』書影
    タイトル:お城の迷路
    サブタイトル:世界をめぐり宝をとりもどせ!
    著者:香川 元太郎/香川 志織 作・絵
    判型・製本:A4判変型上製
    ページ数:32ページ
    定価:1,650円(税込)
    発売日:2025年1月27日
    ISBN:978-4-569-88202-4
    発売元:株式会社PHP研究所