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    新型車両2300系・2000系を2024年夏より導入します

    ■「疾走感」を醸し出すデザインを採用 ■バリアフリーと省エネルギー性能を追求 ■京都線では大阪方から4両目に当社初となる座席指定サービスを導入

    2023年10月6日 18:15
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    阪急電鉄では、京都線の新型特急車両として「2300系」を、また神戸・宝塚線の新型通勤車両として「2000系」をそれぞれ新造し、2024年夏から順次運用を開始します。車両のモデルチェンジを行うのは、2013年以来11年ぶりです。

    開発コンセプトは「安心と快適、そして環境に配慮した新しい阪急スタイル」とし、伝統のマルーンカラーの車体、木目調の化粧板、ゴールデンオリーブ色の座席など、2022年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した「阪急電車」のイメージを継承しつつ、前面の窓ガラスに曲線を取り入れて「疾走感」を醸し出したデザインに変更します。

    車内では、すべてのお客様にとってやさしい移動空間を提供できるよう、先頭車両の車いすスペースを拡大し、吊り手の高さを下げ、吊革の色を色覚の多様性にも配慮したものに変更するなど、バリアフリー設備を充実させます。加えて、省エネルギー性能・静音性に優れたインバータ式空調装置や空気清浄機を当社で初めて採用するほか、防犯カメラを設置し、また握り棒を増設するなど、より安心かつ快適な車内空間を実現します。さらに、最新の高効率な半導体素子を用いた制御装置を採用することにより、既存車両と比較して消費電力量を約60%削減します。

    なお、京都線の特急車両「2300系」では、大阪方から4両目に当社初の座席指定サービス※を導入します。

    ※座席指定サービスの詳細は後日発表します。


    車両の詳細は次のとおりです。


    1.開発コンセプト

    安心と快適、そして環境に配慮した新しい阪急スタイル

    ~バリアフリーの充実、想定外への備えとCO2削減への貢献~

    伝統的な「阪急電車」のイメージを継承しつつ、より安心かつ快適な移動空間を提供するため、バリアフリー設備をさらに充実させるとともに、異常時の対応力や省エネルギー性能の向上を目指しています。


    2.車両概要

    (1)デザイン

    外観は、マルーンとアイボリーの車体色および直線的なデザインを継承しながら、時代の先端を行く阪急電車のイメージにふさわしい「疾走感」を醸し出すため、前面の窓ガラスに曲線を取り入れた新しいデザインとしています。

    内装は、木目調の化粧板やゴールデンオリーブ色の座席といった阪急車両の伝統を踏襲し、落ち着いた車内環境を提供します。また、ロングシート端部の袖仕切りを半透明の素材に変更し、開放的な空間づくりとしています。


    (2)バリアフリー設備の充実

    ◆車いすスペースの拡大(先頭車両のみ)

    先頭車両では、車いすのお客様やベビーカーをご利用のお客様、さらにはスーツケースなどの大型の荷物をお持ちのお客様が使いやすいよう、スペースを拡大しました。

    ◆車いすスペース周辺設備の充実

    安全性と利便性の向上を図るため、壁面の手すりを2段にしました。また、車いすのお客様により安全にご利用いただけるよう、新たに車いす固定具を設置するとともに、従来は連結部ドア横に設置していた非常通話装置の位置を乗降ドア横に変更しました。

    ◆車いすスペース・優先座席付近の吊り手の変更

    吊り手の高さを低くし、より多くのお客様が利用しやすいよう改良しました。また、吊革を色覚の多様性にも配慮した配色に変更することにより、車いすスペース・優先座席の場所が車内の離れた場所からでも認識しやすいようにしています。


    (3)省エネルギー性能の向上

    VVVFインバータ制御装置に高効率な半導体素子を採用し、既存車両と比較して消費電力量を約60%削減します。また、車外側面の行先表示器のLEDを走行中は消灯することで、消費電力量のさらなる低減を図ります。


    (4)快適性の向上

    ◆インバータ式空調装置の採用(当社初)

    省エネルギー性能と静音性に優れたインバータ式の空調装置を採用し、より快適な車内環境を提供します。

    ◆空気清浄機の採用(当社初)

    花粉・細菌・ウイルスの除去機能や、カビ・臭気の抑制効果がある空気清浄機を設置します。


    (5)安全性の向上

    ◆防犯カメラの設置

    犯罪・迷惑行為の抑止や事故発生時の状況確認のため、車内に防犯カメラを設置します。

    ◆握り棒の設置

    ロングシート仕様の「2000系」では、お客様が座席から立ち上がる際のサポートや、立っているお客様の安全性をより向上させるため、座席端部に加えて、座席の中間部にも握り棒を設置します。

    なお、セミクロスシート仕様の「2300系」では、優先座席の中間部に握り棒を設置します。


    3.主要車両諸元

    車種 車両番号


    構体

    アルミダブルスキン構造

    定員(人)

    2300系 先頭車 112 中間車 124(座席指定サービス提供車両のみ40)

    2000系 先頭車 117 中間車 129

    最大寸法(mm)

    【2300系】

    18,900(長さ)×2,830(幅)×4,095(高さ)

    【2000系】

    19,000(長さ)×2,770(幅)×4,095(高さ)

    台車

    ボルスタ付きモノリンク台車

    M車:FS579M T車:FS579T

    主電動機

    全閉式高効率主電動機 190kW×4台/両

    制御装置

    2300系 ハイブリッドSiC IGBT VVVFインバータ制御装置

    2000系 All-SiC MOS-FET VVVFインバータ制御装置

    補助電源装置

    IGBT ダイレクト変換3レベルインバータ 180kVA

    電動空気圧縮機

    三相交流誘導電動機駆動オイルフリースクロールコンプレッサー

    ブレーキ装置

    全電気指令式電磁直通空気ブレーキ装置(電力回生優先ブレーキ)

    空調装置

    集約分散式 冷房能力27.91kW 2台/両

    構体・艤装

    株式会社 日立製作所



    阪急電鉄 https://www.hankyu.co.jp/


    リリース https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/4b965935fed5a38c5b499f13fed43496e5299637.pdf


    発行元:阪急阪神ホールディングス

        大阪市北区芝田1-16-1